CRAFT IN ACTION 工房からの風 2003
10月4日5日と千葉県市川市のニッケコルトンプラザ野外で「工房からの風 Craft in Action」が開催されました。昨年11月審査の上、作家が選定され、そこから主催者、作家同士のやりとりの中で作られたイベントです。開催まで一年近くかけていろいな動きがありました。私も他の作家さん達と交わりながら創っていた物もあります。こんな形のイベントは初めてではないかと思いました。今後のクラフト展のモデルになる気がします。とにかくまだ興奮が冷めません。風が心の中を吹いています。そんな感動を皆様にもとおもいまして、葛布通信とは別ページで特集します。
スペイン階段前のテントが私のブースです。入り口に近いので最初に皆さんが訪れてくれました。
今回は作品を絞って持ってきたつもりですが、案の定中近東のバザール状態の展示になってしまいました。真ん中ののれんは7月に織成賞入選作です。葛苧が人気。全部売り切れました。これで今年の葛苧は全て販売済み。来年を待たねばなりません。
小美濃さんがスツールの上張りを募集。早速私が名乗りをあげ、織り上げたのが真ん中のちょっと軽薄な布。「リゾート葛布」と名付けました。手紡ぎエリ蚕と葛を交互に自由自在に気が向くままに織りました。織っている間とてもリラックスしました。
彼のHPここ見て下さい。
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輪島塗りの桐本さんとは6月ここに打ち合わせに来たときに知り合いました。早速二人で一献傾けて、そこで葛布に漆を塗ろうと話がまとまりました。そこで出来たものがこれ。布目が予想以上に立体的に出ていました。
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荷物下ろしを手伝っていたところ車が静岡ナンバー。何と向かいの阿尻さんは御前崎町から。同じ静岡、同じ榛原郡とは奇遇です。彼女、一日掛けてガラス炉をつくり、次の日朝4時から火を入れ、11時頃から吹きガラスのワークショップをおこなっていました。多くの人が体験していました。
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中村さん
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会場風景
萩原千春、朋子夫妻(陶器磁器)とも仲良くしていただきました。
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「草の布」で有名な矢谷左知子さん。
是非会いたかった作家の一人である。葛と苧麻で作品を作る。今回はオブジェを神社横に展示。独特の空間を作っていた。
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苧麻の祠?(矢谷さんの作品)葛布のテント 下は葛芯で織ってある
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しな布の藤野敦子さん。糸のつなぎ方を教えてくれた。若いのにすごい。
大井川葛布はご存じで一度山形のギャラリー東風さんにきてくださったとか。光栄です。
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楮を裂いて布に織り上げています。
徳島からきた石川文江さんです。
今回のイベントは日本の原始繊維勢揃いの様相を呈していました。写真取らなかったのですが、宇治の「青土」橋本さんは苧麻やいろいろな麻を持ってきていました。橋本さんは松本クラフトの常連で今回はご主人と麻、葛について何度も話し込んでしまいました。
大胆な藍の絞りの大塚一男さん。フェルトのカラフルなボールのワークショップしていた溝口恵子さん。麻紐で簡便な二重織り考案した歌川智子さん。
いろいろな繊維を並べて作品を作る舞良雅子さん。大豆生田博子さんは茨城県水府村で工房を開いています。
杉浦貴美代さんは天然繊維で明かりをつくっていました。写真取ったのに失敗してしまった。ゴメン。来年は葛芯を送る約束をしています。紬の日野初江さんの所は見ることが出来ませんでした。残念。
大麻の苧引きの様子 とても魅力的な繊維です
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上質な亜麻は銀色なんですよ!
懇親会では横に張り付いてお話を
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左はシルクのスカーフ。21中一本という大変ほそ~い糸を緯糸に使っています。大学では日本刺繍専攻していたそうです。
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多くの素晴らしい出逢いがあった「工房からの風2003」スタッフの皆さんありがとう。出展者の皆さんありがとう。来て下さった皆様に感謝。
特に店番してくれた方に感謝。お買上下さった方に感謝。コルトン神社の神様にも感謝。
またこんな素晴らしいイベントに出たいと思いました。
2003年10月10日記